鳥さんの看病で最初にすることってなんだと思いますか?
そうです!「保温」です!
ネットで相談すると、みんな口々に「保温してください!」って言います。
「えー言うて暖めるだけじゃん?そんなんで良くなるの?」って思うでしょう?
「保温」つまり「鳥さんの体温を適正に保つため温めてあげること」が看病のキモです!
ドラコは実際
保温ってスゲー!
っていう体験をしたことがあります。
あの「温める」だけで命が助けられることがあったんですよ。
かなり危険な状態から。
今日はそのお話を書いていこうと思います。
実際に体験した保温の重要性
インコさんじゃなくて、ニワトリさんなんですが、鳥類ということで基本的な看病法は変わらないと思います。
生まれたてのヒヨコさん
実家には小さい孵卵器がありました。
いろんな鳥さんを孵したくて小さい孵卵器はないかと思って探してたら、ホームセンターに売ってました。即買い。
何度もチャボ、烏骨鶏、ウズラ、ボリスブラウンなどを孵しました。
卵から孵ったばかりのヒヨコさんは羽根が濡れているんですよ。
本来ならお母さんのお腹の下でぬくぬくと暖まれるので大丈夫ですが、機械で人工的に孵すとなると濡れた羽根で体温が奪われてしまうのです。
でもこの孵卵器には、「羽根が乾いてふわふわになるまで外に出さないでください」っていう説明があったのですね。
なのに、ドラコ父がヒヨコさんを何回か孵していくうちに、羽根が濡れたまま機械から出しちゃうようになったのです。
注意したのですがいうことを聞かず・・・。
鳴いてるし大丈夫だろうと、しばらくそのままにしておいたんですね。
もう、後の祭りです。
鳴き声が聞こえなくなったと思ったら、口を開けてバッタリと倒れていました。
慌てて手に取ったときは体は冷たく、ぐでっとしていて、ピクリとも動きませんでした。
もう死んじゃったんじゃないかと思ったのですが、かすかに呼吸をしている・・・。
というか一回の呼吸の頻度が極端に少なくなっていました。
ドラコ父が作ったこの設備では温度が全然足りないということが分かります。
ドラコは、ヒヨコさんを電気あんかに載せて、上からふわふわのタオルをかけ、さらにその上からヒーターで温めることにしました。
ニワトリのお母さんに守られてるヒヨコさんを想像しながら、似た状態を再現したのです。
しばらく時間が経つと、呼吸が復活して眠りはじめ、ピヨピヨと鳴き始めました。
なんとか助けられました。
その後、水やゴハンを食べられるようになって大きくなってきたところで、父の作った設備に移しました。
その後はすくすく育ち、元気にお庭を走り回る子になりました。
仲間たちにイジメられてたウズラさん
ニワトリは一夫多妻制だと思っていたのですが、ウズラさんは一夫一妻制だそうです。
ウチではそれを知らなかったので、オス1羽にメスが数羽いるウズラさんのお家ばかりでした。
あるお家でオスがメスたちにいじめられているらしいと、ドラコ母から聞きました。
心配になって様子を見に行くと、ウズラさんたちはみんなでゴハンを食べていました。
父は大勢で並んで食べられるように長いエサ箱を作っていました。
しかし、オスが食べているところに一羽のメスがトコトコやってきていきなり頭をつつきました。
オスは「ぴー!」と鳴いて逃げて行ってしまいました。
まだケガもしておらず、素早く動けたためその時はそのままにしました。
しばらくしてもう一度見に行くと、オスが倒れていました。足を伸ばして体が冷たくなっていました。
後悔しました。
あのとき様子見しないで早く助けてあげればよかった。
もう助からないと思いました。
せめて、暖かいところでゆっくり眠れるようにと、水槽の中にヒーターを設置して、タオルの上に寝かせました。
しばらくして見に行くと、起き上がっていました。
ゴハンとお水をあげるとちゃんと自分で食べられました。
元気になったらお家の中で飼おう!と思い、「チョコちゃん」と名前を付けました。
しかし数日後、元気になったチョコちゃんを見たドラコ父が、あの乱暴なメスどものいる小屋に戻してしまったのです!!
ドラコ父!!何やってんだよ!!
慌てて見に行くと、チョコちゃんは頭が血だらけで倒れていました。よく見ると目も片方なくなっていました。
こんな短期間でこんな目に合わせて、もう助からない。でもあんなところで死なせたくない。
また前回と同じように暖めました。それしかできませんでした。
そしてしばらくすると、チョコちゃんは起き上がってました。
片目をなくして、グッタリして、冷たくなって、全然動けなくて、呼吸もほとんどしてなくて・・・。そんな状況から、保温だけで元気になりました。
助けられたことに関する考察
体験談の2つに共通することは、発見が早かったこと、内臓系の病気ではなかったことが挙げられます。
ウズラさんは外傷があったものの、そこまで大量に出血していたわけではなかったので、体温は下がっていましたが、暖めるだけでまた元気になってくれました。
どうしても感染症だったり内臓の病気だったりすると、暖めるだけでは助けられません。
でも暖めることでその後の状況が大きく変わることがあります。
以上のことから、鳥類の看病において真っ先にやることは「保温」であるといえます。
鳥さん用ICU 実際に使ったもの
今回看病に使ったもの必要なものは次のとおりです。
ヒーターは100Wを持ってると良いです。
というか用途に合わせて使うので、場所もお金もかかりますが、20Wから100Wまで全種類持ってたほうがいいです。
Wごとにカバーの大きさが違うので電球だけではなく、すぐに使うことも考えてカバー付きのを買っておいたほうがいいと思います。
まぁ、サーモスタットで温度制限ができるので、いちばん温度を高くできるものだけでもいいかもしれません。
そして水槽は、周りの空気を暖めることが重要な鳥さんの看病において、たいへん活躍してくれます。
冷たくなって倒れている状態からだと、鳥さん用のケージではなかなか暖まりません。
あと重要なのが、きちんと見ていられる時間があることです。
これも保温道具と同じくらい重要。
起き上がった時に水分補給をさせるためです。
なので、頻繁に自分で見られるか、自分と同じくらいの腕のある人に見てもらうのがいいです。
知識もないのに口だけ出してきて何もできない人しかいない場合は、1人でしんどいでしょうが頑張ってください。
あとがき
インコさんじゃなくて、ニワトリさんの話でした。
でも同じ鳥類だし、参考になることもあると思います!
場合によっては、ホットカーペットで床暖房みたいにしてあげても良いのかもしれません。
もちろん暑い時用に逃げ場を作ってあげて。
体温が上がると、落ちてた食欲が戻ることもあります。
消化器官が動き出すからだと思うんです。
鳥さんの看病にはまず保温!改めてそう思う体験でした。
ウチのセキセイインコさんはいつも自宅で看病してたけど、何度も元気になったよ!
基本はいつも大事だよね!
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