4歳のサザナミインコの卵詰まり ~本当に卵詰まりになった~

サザナミカルテ

前回のあらすじ

インコが診られる病院を受診。

レントゲンの結果は卵。形もいいし、殻もできてる。でもまだ上の方にある。

自力での出産が望まれるけど、次の日も産んでなければ病院に連絡する。

4月24日の朝

期待してたけど産んでなかった。

診察時間になっても産んでなかったので、病院に電話した。

鳥さんの先生
鳥さんの先生

うーん・・・今日も連れてきてもらった方がいいなぁ・・・。

11時に予約。もしかしたらそれまでに産むかも・・・。

期待して待ったけど産む気配なし。

ミーちゃんはいつも通り元気で食欲もあった。

診察&処置

11時にタクシーで病院へ。

卵を押し出す

ミーちゃんのおなかをマッサージして卵を出す作戦。

先生がマッサージしてるのに、ミーちゃんが全然いきまない。

鳥さんの先生
鳥さんの先生

ここまで来てるのに何でいきんでくれないんだろう?

しばらくマッサージしてると、ミーちゃんがプスップスッと言い始めた。

鳥さんの先生
鳥さんの先生

そうそう!がんばれー!!

これが、いきんでる状態らしい。

だんだんクチバシが白っぽくなってきた。

卵も全然出てくる気配がない。

鳥さんの先生
鳥さんの先生

卵管の入口に邪魔してるものがあって出せない・・・

鳥さんの先生
鳥さんの先生

麻酔をかけてもいいですか。

この子危ないかもしれない。

頭が真っ白になった。

危ないって?え、だって朝あんなに元気だったのに・・・。

リンゴ食べてたのに。

お願いした。それしか選択肢はなかった。放置はもっと怖い。

麻酔をかけて出す

麻酔をかけているところ、その間の処置は見ていない。

診察室に一人残され、ただただ祈ってた。

怖かった。

なんで代わってあげられないんだろう。

あの子を私は苦しめた。

こうなって気付くのは、遅い。すごく、遅い。

簡単に考えてた。産めるって。すぐ出てくるって。ミーちゃんは大丈夫だって。

ぜんぜん、大丈夫じゃなかった。

発情抑制の失敗。これは非常に恐ろしい。

いったん休憩

どのくらい時間が経ったか。おそらく20~30分くらい?

ミーちゃんがキャリーに入って戻ってきた。

鳥さんの先生
鳥さんの先生

いったん休憩させます。中身は出ましたが、殻が残ってます。待合室でしばらくお待ちください。

鳥さんの先生
鳥さんの先生

何か変わったことがあったら、すぐに声をかけてください。

待合室でミーちゃんの様子を見ていた。

腹圧は下がったから、と。腹圧って?下がるといいの?私は本当に無知だ。

ミーちゃんは保定で乱れてしまった羽のお手入れを熱心にやっていた。

グッタリしてる感じはなく、いつもと同じだった。

私はというと、人目もはばからず、ずっと泣いていた。

ずっと涙が止まらなかった。

先生も診察の合間に見に来てくれて、羽繕いしているのを見てはほっとしていたようだった。

待合室でお話してくれた優しいおばあさん

ずっと泣いていたドラコを心配してくれたのか

隣の席のポメラニアンを抱っこした女性が話しかけてくれた。

大丈夫?どうしたの?とか、慰めとかそういうんじゃなく、

狂犬病の予防接種に来てるワンちゃんたちが大泣きしているのを聞いて、

「あら~注射はみんな怖いわよねぇ?」みたいな感じで笑顔で話しかけてくれた。

それからミーちゃんの診察が来るまでずっと話し相手になってくれた。

その優しさが嬉しくてまた泣けた。

ミーちゃんを「きれいでかわいい鳥さん」だと言ってくれた。

あのときの優しい方、本当にありがとうございます。

あなたが話しかけてくれなかったら、心配で不安でおかしくなってたと思います。

優しい方が近くにいてくださった。すごく幸運でした。

卵の殻を出す

結局、卵の殻は出てこなかった。

先生はかなり手を尽くしてくれたが、もう後は手術しかないとのこと。

入院施設がないため、手術は別の病院でするしかないらしい。

先生がいろんな病院に電話をかけてくれたが、どこからも断られてしまったようだ。

鳥さんの先生
鳥さんの先生

受け入れてくれるところが、今どこにもありません・・・。

先生も辛そうだった。

先生が悪いわけじゃない。わかってる。わかってるけど・・・

この時思ったのは

も う だ れ も 助 け て く れ な い ん だ

キャリーの中を見た。

ミーちゃんは真っ黒の大きな目で私を見ていた。

「お う ち 帰 り た い」

私は・・・メソメソ泣いてたくせに、いきなり覚悟を決めた。

ドラコ
ドラコ

先生、家で看病します。

私にできることを教えてください。

家での看病を決意

看病について大事なのは2つ。

・とにかく温めること(30℃以上)

・たくさん食べさせること

自分で出せるかもしれない。出せた子もいる。

おなかにあっても何年も元気にしてる子もいる。

でも手術も検討しましょう。

鳥さんの先生
鳥さんの先生

明日また連れてきてください。遅くなりそうなときは電話くだされば待ってます。

そういわれてお薬をもらって帰った。

お薬には抗炎症剤が入っているとのこと。

ミーちゃんの様子

家に帰れるとわかって、ミーちゃんは元気な様子でピョロピョロ言い始めた。

部屋に戻りアーちゃんを見ると、キャリーから飛び立った。

小さいケージに移し、ヒーターで温めて、リンゴやらシードやら好きなものをたくさん入れてみた。

いつも通りたくさん食べるし、ケージの中でぶら下がるしすごく元気そうに見えた。

急変もあり得る。嘘食べをしているかもしれない。

そう思ってじっと見ていた。

リンゴは少なくとも全部食べてる。

当日のメモと考察

おしりから透明の液がダラダラ流れてきて、おなかの羽まで濡れてる。(←卵の白身?)

気持ち悪いのかしきりに羽繕いしている。

麻酔のせいか、おしりを刺激され続けたせいか、おしりの穴が緩んでる?

排泄がうまくできなくなった?

でも出ないより出てるほうがいいか・・・。

ずっとケキョケキョと鳴いている。発情の声?

発情?こんなときに?

もしかして卵巣にも異常がある?

いろいろ不安になる。

一か所にとどまってずっと鳴いてる。動けないの?

全然フンが出てない。

食べてるけど出てない。

17:39 フンが出た。尿酸もある。

18:39 もらった薬を飲ませた

グリーンピースやコーンも食べてる。

このまま元気になってくれれば・・・。

4月25日にもう一度病院へ

その日はどうしてもどうしても抜けられない仕事だった。

だから後ろ髪ひかれる思いで行ったけど

幸いお父ちゃんが13:00まで家にいてくれたので

お昼に状況を送ってもらった。

とりあえず、いつもと変わらない様子でひと安心。

ただ、仕事の日は頑張っても診察時間ギリギリになってしまう。

このときばかりは、もう正直に話すしかない!

ドラコ
ドラコ

うちのインコを病院に連れていきたいんです。

いつもより5分早く帰らせてください!!

幸い、みんないい人たちだったのでわかってもらえた。

ミーちゃんに薬を飲ませ、キャリーにカイロを貼って病院に向かった。

病院に着いたら、すぐに診察してもらえた。

鳥さんの先生
鳥さんの先生

いいことなんだけど、こんなに元気なの?

もっとグッタリしてると思った。

鳥さんの先生
鳥さんの先生

手術も考えるけど、これだけ元気ならこのまま様子を見ましょう。

発情抑制方法を聞いて、その日は終わった。

このまま変わらなければ、間隔をあけて定期的に診てもらう感じになりそうだ。

急変の可能性ももちろんあるけれど。

今のミーちゃんは、元気だ。

今回の治療費

再診料 :2000円

一般処置:5000円

画像診断:2530円

内服薬 :1000円

合計11583円

今回の看病

キャリーケージに入れて保温

撒き餌はあまり食べないため、器に入れたものをあげる。

シード、コーン、グリーンピース、リンゴなど好きなものをあげる。

ミーちゃん
ミーちゃん

ミーちゃん元気だよ~

元気があって、食欲があって、助かった。

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