肺炎闘病中に亡くなった9歳のマメルリハ、アーちゃん。
アーちゃんのために本格的に薬膳の勉強を始めた。
そして無事に試験合格。
どうしてもどうしても、治したかった。アーちゃんを元気にしたかった。
現代の獣医学で助けられないのなら、家で美味しいものを食べさせて、ゆっくりと回復できればいい。そう思って勉強を始めた。
薬膳は、料理というよりも医学だ。
今、我が国で主流となっている西洋医学とは違い、一問一答のようなこの症状だからこの薬!みたいな対処ではない。
初めは食材の働きに興味があったけど、証(患者さんの状態)を見極めて、その子に合う料理で体調を良い方向に向かわせるっていうのが面白いと思った。
勉強しながら、アーちゃんの証に合う食材を選んで食べさせた。
消炎、体温を上げる、咳や胸の苦しさをとる、水分代謝をよくする…
食べられる食材、中薬で色々作った。
ねぇ、アーちゃん。いっぱい食べてくれたね。
最期のとき、私はアーちゃんの次の日のごはんを作ってた。
体力をつけるのに補益類の食材を選んで、オーツ麦と煮ていた時、アーちゃんは倒れてしまった。
倒れた先はサラダの上。野菜を足で握ったまま旅立ってしまった。クチバシには野菜がついたまま。
思いやりのある子だから、辛いのに、たくさん食べてくれたんだと思う。
私は荒れた。薬の袋を床に叩きつけた。
治せもしないうえに、進行も遅らせられないのか!私の薬膳が効くまで止められないのか!
通信教育の薬膳の教科書も破いてやろうと思った。もう全部無意味に思えた。
でも、やめた。
アーちゃんのためにいろいろ調べて書き込んだテキスト。詰め込んできた知識。
思い直して、ちゃんと試験問題を解いて提出。
そして今日、認定状が届いた。
平均学習期間4ヶ月のところ、1ヶ月で終わってしまった。
1日1冊テキストを読み、それを何度も読み返した。自然に、何度も。
仕事以外はずっとインコの薬膳を考えてた。資格は人用だけど。私はインコの薬膳師になりたかった。
アーちゃんが勉強させてくれたもの。
多分、まだやめない。
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