去年の夏、ちょうどお盆の頃、職場と親戚の家でニホンヤモリの赤ちゃんを保護しました。
どちらもまだ小さくて、生まれて間もないんだろうな~という感じでした。
頭が大きいと思ったのですが、体が細くてそう見えたようです。
どうやら、どちらもエサの捕れない場所にいたようです。
その時のことを思い出しながら書いていきます。
職場で保護した子
職場には渡り廊下があって、そこは夏めちゃくちゃ暑いです。
通るだけで体の水分がぶわーっと出てきます。
なので、いつも速足で通るのですが、ドアを開けてすぐのところに、小さいひょろっとしたものが落ちていました。
よく見ると、なんと小さい小さいニホンヤモリの赤ちゃんでした。
こんな暑いところで・・・?生きているんだろうか?
そう思ってしゃがんで見てみようとすると・・・
字間違えた。『日陰』です。
隠れるところを探していたのか、ドラコの陰に一目散に走ってきました。
ずいぶんヘロヘロな様子・・・きっと隠れる場所も水もエサもなかったに違いない・・・。
エサを探しに入って閉じ込められていたのかも・・・。
この子を見た他の人は嫌そうな顔・・・
よーし!
ドラコのお家においで!!
ということで連れて帰ることにしました。
渡り廊下から自分の部屋まで連れて行くときには、靴の中に入ってもらいました。
ドラコは動物優先なので、片方の靴を大事に抱えて靴下でペタペタ廊下を歩くという奇妙な姿を人に見られてもまったく気にしません。
命がかかっていますので。
もともとニホンヤモリは飼育経験があったので、なんとかその場にあるものでお家に連れて帰れるように整えました。
水のペットボトルを持ってた同僚は、水入れにするためにドラコにフタを奪われてしまいました。
この丸太のお家は気に入っていたのですが、カビが生えたので捨てました。
親戚の家で保護した子
以前も叔父に頼まれて保護したことがあったのですが、その叔父がまたヘルプを出してきました。
ドラコは依然と同じように、同居を薦めましたが、叔父は乗り気ではないようでした。
流しにいるから茶碗が洗えないだの、あんなところじゃエサが取れないだのと、叔父が近況を事細かに教えてくれます。
その都度、プラケースに入れて移動させてあげれば、とか、流しから出られるように割りばしとかをハシゴ代わりにかけてあげるといい、などアドバイスをしてみたのですが・・・
いつも『しばらく様子を見ます』という、何も解決しない結論にたどり着くのでした。
様子見を続けてしばらく経った時、偶然にも地元に帰る用事ができたため、叔父に連絡を取りました。
まだ生きているけど、エサが取れないから元気がないようだということで保護に向かいました。
捕まえられたばかりだと、おそらく何も食べないだろうと思ったのですが、実家にいたゴキブリの赤ちゃんを数匹捕まえて入れてみたところ、全部食べてしまいました。
よほどお腹がすいていたようです。
プラケースは叔父に返し、ペットボトルに入れてドラコ家に連れて帰ることにしました。
ドラコ父に頼んで、ペットボトルに空気穴を開けてもらいました。
ヤモちゃんズの現在
ドラコ家で元気に過ごしています。
入れ物はダイソーのクリアケースに穴を開けて使っていますが、もう少し大きいケージを買ってあげたいと思っています。
保護した当初は、職場で保護した子の方が神経質でなかなかエサを食べませんでした。
SSサイズのコオロギを注文してようやく食べられたのです。
段々慣れてきて、今は人工飼料も食べてくれるようになりました。
叔父のところにいた子は、結構早くにピンセットから人工飼料を食べてくれました。
同じヤモリとはいえ、性格が全然違います。
きっと一緒に暮らすのに向いてる子、向いていない子がいるのでしょうね。
参考資料と飼育用品
ニホンヤモリを飼育していたのは結構前なので、現在の知識を仕入れるべく本を読んだり経験者の記録を読んだりしました。
また現在使っているものを記録に残しておきます。
参考書籍
図書館にも置いてあるので、一読してから一冊手元に置いとくといいと思います。
飼育用品(主にエサ)
プラケースとキッチンペーパーと隠れ家(ペーパーの芯でもOK)があればとりあえず大丈夫です。
水入れはペットボトルのキャップでもいいですが、定期的にケースの壁面に霧吹きで水をかけてあげると良いです。
エサは生餌と専用フード、カルシウム剤など。
爬虫類ですので毎日あげる必要はありません。変温動物ですから、食事で体温を一定に保つ必要がないのです。
また紫外線ランプもニホンヤモリには必要ありません。夜行性の生き物ですので。
最初のエサとしてはコオロギがいいかと思います。今はネットでコオロギが買える時代ですし。
ウチではヨーロッパイエコオロギ、通称イエコというものを買っています。
赤ちゃんのうちはSSサイズが良いです。
コオロギさんたちのお世話もしなければならないので、結構大変かもしれません。
コオロギさん以外にも、外でクモさんなどを捕まえてあげることもできます。
カルシウム剤は何種類かありますが、夜行性の紫外線をあまり必要としないタイプを使っています。
コオロギを真っ白コナコナにしてあげたり、人工飼料をふやかした後に混ぜたりしています。
人工飼料はこれしか食べませんでした・・・。
何種類か専用フードがあるので、お気に入りを見つけてみるといいかもしれません。
ドラコはピンセットを数種持っているので、その中の一つをヤモリ用に使ってます。
先が曲がっているのがとても使いやすいです。
餌用のピンセットが売っているようなので、お店で使いやすそうなものを見て買うのが一番いいと思います。
あとがき
保護してから一年経ちました。
以前保護した子は、小さいうちに死なせてしまったので、今回育てるのが心配でした。
でも無事に大きくなってくれて嬉しいです。
哺乳類や鳥類と違うので、一緒に遊んだりはしていませんが、運動のために部屋の壁を登ってもらってます。
見失わないようにだけ注意して・・・。
性格の違うふたりを見ているのはすごく面白い!
これからも観察を続けていくよ!
最後まで読んでくれてありがとう!
コメント